逆張りサラリーマン投資家しめじ

逆張りこそ至高、高値は買わない!

【日産、逆張りでも触れてはいけない?】チャートが泣いているとき、買いに行ってはいけない理由

こんにちは。
株価が悲鳴を上げている時ほどワクワクする、逆張り投資家のしめじです。

いつもなら、どんな下げ相場にも「何か光はあるはず」と考える私ですが…
今回ばかりは、どうしても足が止まってしまう銘柄があります。

その名も、日産自動車証券コード:7201)

2024年以降のだらだらとした下げ、そして7月30日の決算を受けての動き。
あまりにも“買い材料”が見つからないこの状況は、正直、逆張り魂を試される瞬間です。


7月30日決算――「失望」の文字が画面から飛び出した

さて、今回の決算。
数字を見ると、思わずこうつぶやきたくなりました。

「……ま、まだ掘るのか?」

日産は、売上高は微増ながら営業利益・純利益が前年同期比で大幅減少。
さらに、通期見通しも据え置き。
これは市場が期待していた「下げ止まりサイン」どころか、**“深掘り続行宣言”**としか見えません。

日産という企業には、確かに世界規模の販売網も、技術力も、ブランドもあるはずです。
でも、それらが全くチャートに反映されてこない。

それが今の現実です。

 

日産10年チャート 参照:yahooファイナンス

チャートが“だらだら下げ”を続けるときの危険信号

投資家として一番怖いのは、暴落ではありません。
実は、“だらだらとした下げ”です。

たとえばジェットコースターのような急落は、戻りも速いことがあります。
でも、日産のように出来高も控えめで、抵抗線らしきポイントもなく、移動平均線をすべて下回ってじりじり沈んでいくタイプ

これは…まるで沼地にゆっくり沈んでいく木の船
船長も舵もないまま、助けもなく静かに沈むあの絶望感。

そんなとき、「逆張りの勇者」として拾いにいくとどうなるか。
それは、“ナイフ”どころか、“鋭利なスクリュードライバー”を素手で掴むようなものです。


赤字の“質”が悪い――構造的なダメージ

企業の赤字にもいろいろあります。

たとえば新規投資による“前向き赤字”とか、
一時的な会計処理による“幻の赤字”とか。
でも日産のそれは、ちょっと違います。

  • 販売台数の鈍化

  • 為替やコスト増に対する対応不足

  • EV戦略の後れ

  • 北米市場での競争力喪失

この赤字は“構造的”です。つまり、すぐには治らない風邪ではなく、慢性疾患

しかも、過去に大リストラをやりきった企業だけに、今さら大ナタも振るえないというジレンマまで抱えている。


なぜこれほど買われないのか?

株価とは、時に“夢”で動きます。
将来への期待感、テーマ性、ワクワク感――。

たとえばテスラ、トヨタ、BYD。どこも“未来の絵”が浮かびやすい。
では日産は?

「…なんか、パッとしない」
その一言に尽きます。

一応EVもやってる。でもリーフはもはや古参で新鮮味に欠け、アリアは伸び悩み。
しかもEV分野はどの国も補助金と政策でゴリ押し中。出遅れは致命的です。


逆張りでも“手を出してはいけない地帯”がある

逆張りというと、「なんでもかんでも下がってたら買う人」と思われがちですが、
それは間違いです。

本当の逆張り投資とは、

  • 需給が崩れてるだけの優良銘柄

  • 一時的な悪材料で過剰に売られてる企業

  • 世間の目が離れてる“地味優良”

そんな「誤解されている企業」を、底値で拾っていくスタイルです。

本質的に事業の見通しが悪く、回復の兆しすら見えない企業には近づかない。
これは、逆張りの鉄則。


投資家が得られる“恩恵”は何もない?いや、それがヒントだ

今回、この記事を読んでくださった皆さんが持ち帰るべきもの。
それは「底値=買い時」ではないという事実です。

チャートが下がっているから、PERが低いから…
そんな理由だけで飛び込むと、大やけどしかねません。

逆張りこそ、最も冷静で論理的な投資手法であるべきです。

底値を狙うなら、希望と矛盾が同居してるような歪みのある企業を選ぶべきで、
絶望が絶望のまま塗り重ねられているだけの企業は、“まだ掘り終わっていない”。


まとめ:日産のチャートは、逆張り投資家への「罠」

いずれ反発するかもしれない。
そういう夢を抱きたくなる気持ち、わかります。

でもその夢、「沼の底」で見ていませんか?

投資は感情に引っ張られたら終わりです。
「みんなが見捨てたからこそ拾う」逆張りにおいて、
“みんなが見捨てる理由”が論理的ならば、それはむしろ見送る判断こそが逆張りの妙技。

そんなことを、私はこの日産のチャートに教えられました。


・当ブログ中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。
・最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いいたします。

 

 

 

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