アンビスホールディングス(7071) — 売られすぎかも?逆張り投資家しめじの視点から
(注:本稿は投資助言ではなく、あくまで個人的な思考実験です)
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✅ まず、ポジティブな“種”がある会社
・アンビスホールディングスは、ホスピス・有料老人ホーム「医心館」を中核とした医療・介護サービス企業。
・直近の2024年9月期決算では、売上高42,475 百万円(前期比+32.8%)、経常利益10,612 百万円(同+23.0%)と、増収増益。
・高齢化という構造トレンドに則っており、社会課題型ビジネスという文脈でも注目され得る。
これらの点だけを見れば、「成長が期待できるビジネス」説が十分に成り立つ会社です。
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❗ ただし、明らかに嫌気されている材料も
・2025年9月期第2四半期累計では、経常利益が前年同期比▲29.2%の38.1 億円。売上高は前年同期比+21.6%ながら、利益が大きく落ちています。
・通期の経常利益予想も減益見込みにあり、会社予想・アナリストコンセンサスともに見通しが芳しくありません。
・利益率(売上営業利益率)が前年同期26.8%→14.4%に大幅低下。収益構造に一時的な歪みが出ている可能性。
つまり、「成長ストーリーはあるけれど、目先の利益が落ちている」「期待が先行しすぎた」「実際の利益回収に時間がかかっている」という印象が株価にも出ている、というわけです。
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🔍 “売られすぎ”と感じる理由
逆張り目線で考えると、以下の理由で「売られすぎの可能性あり」と私は感じています。
1. 期待先行+利益落ち込み=過剰反応の可能性
→ 売上は増えているにも関わらず、利益が大きく落ちているため「成長が止まった」と市場が判断し売りが強まった可能性があります。
→ ただ、利益率低下は新規施設開設・人件費増・設備投資など“先行コスト”が乗っているため、一時的なものという見方もできます。
2. 構造トレンドとの整合性
→ 高齢化・介護需要拡大という大テーマに沿ったビジネス。こうした“社会インフラ的”企業が過剰に売られているなら、逆張り対象として魅力が出ます。
3. 市場の関心が外れている
→ 成長が鈍化しているとみられたことで注目を失っている可能性。人気が剥がれて「誰も見ていない」状態こそ、逆張りにおける出番です。
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⚠️ 注意しておきたいポイント
もちろん逆張りだからといって安心ではありません。リスクもちゃんと見ておくべきです。
施設ビジネスであるがゆえに、開設コスト・維持コスト・人材確保問題など固定費の負担が重くなりがち。
利益率低下が「単なる一時的なコスト増」ではなく「構造的な競争激化・規制強化・需給縮小」に起因している可能性。
株価回復まで時間がかかる可能性が高く、資金や忍耐力が必要。
逆張りで入るなら「次の上方転換のきっかけ(施設開設の加速、利益率回復、M&Aによる拡大等)」を押さえておくこと。
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📌 しめじ的シナリオ:買いを検討するならここを確認
もし私がアンビスHDを逆張り候補として検討するなら、以下をチェックします:
今後数四半期で利益率(営業利益率・経常利益率)が回復する兆しが出るか。
新規施設「医心館」の開設ペース・稼働率・入居者構成の改善。
固定費・人件費・開設費などのコスト改善・効率化の具体的策。
株価が“売られ過ぎ”水準(例えば過去のPBRやPER比較、業績に対する割安感)にあるか。
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🐶 まとめ
アンビスホールディングスは、「成長テーマあり×利益低迷あり」という典型的な“逆張りの生まれる銘柄”に見えます。
市場が「もう駄目だ」と判断し、株価が下がり過ぎているなら、その裏に“復活の芽”があるかもしれません。
逆張り投資家としては、まさに今、「底を探る」タイミングとして注目しています。