「コロナ特需が終わって、業績がガタ落ち」
「株価が全然上がらないし、もうオワコンじゃない?」
米国株クラスタや高配当投資家の間で、最近すっかり悪役、あるいは空気のような扱いをされているのが大手製薬企業の**ファイザー(PFE)**です。
確かに、2021年末のピーク時に60ドルを超えていた株価は、現在24ドル付近まで暴落。チャートだけ見ると「どこまで落ちるんだ…」と恐怖を感じるレベルです。
しかし、逆張り投資家(バリュー株好き)の目線で今のファイザーをフラットに見つめ直すと、全く違う景色が見えてきます。結論から言うと、**「過去10年で見ても最悪レベルの売り材料は出尽くし、下値リスクに対してリターンがバグっている状態」**かもしれません。
今回は、今あえてファイザーを狙うべき3つの理由を解説します。
理由1:株価は「過去10年で最低水準」まで叩き売られた
まず、現在の24ドル前後という株価がいかに異様な水準か、過去の歴史を振り返ってみましょう。
実は、今の株価はコロナ前の水準どころか、2014年〜2016年頃の株価(10年前)よりも低い水準まで売り込まれています。
この10年間で、ファイザーは数々の新薬を出し、企業規模も拡大し、直近ではがん治療薬の大手「シーゲン」を約430億ドルで巨額買収するなど、会社の基礎体力(ファンダメンタルズ)は確実に変化しています。それにもかかわらず、株価だけが10年前のタイムセール状態に戻っているのです。
「コロナ特需の消滅」という、分かりやすすぎる悪材料によって、市場が完全に感情的なオーバーシュート(売られすぎ)を起こしている典型例と言えます。
理由2:驚異の「配当利回り7%超え」という強力な下値クッション
株価の暴落に伴って、今とんでもないことになっているのが**「配当利回り」**です。
直近のファイザーの四半期配当は1株あたり0.43ドル(年間1.72ドル)。現在の株価で計算すると、**配当利回りは7.1%**を超えています。
💡 ココがポイント:製薬界の巨人が「タバコ株」並みの利回りに
アルトリアやブリティッシュ・アメリカン・タバコといった、いわゆる高配当の規制産業株ならいざ知らず、世界トップクラスの製薬大手が利回り7%を超えるのは、歴史的に見ても滅多にない異常事態です。
ファイザーは350期以上連続で配当を支払っている実績があり、経営陣も「配当の維持・成長」を資本政策の最優先事項として明言しています。
この「7%」という利回りは、これ以上株価が下がるのを防ぐ**強力な防波堤(下値クッション)**として機能します。なぜなら、これ以上株価が下がれば利回りが7.5%、8%と上昇していくため、世界中のインカムゲイン(配当収入)狙いの機関投資家や個人投資家が、放っておいても買い支えに動くからです。
理由3:コロナの「膿(うみ)」は出し切った。次は「がん領域」への大博打
「でも、業績が悪いなら減配のリスクがあるんじゃ?」と心配になりますよね。
確かに2023年〜2024年にかけては、売れ残ったコロナワクチンや治療薬の在庫を大量に廃棄(評価損を計上)したため、数字上の利益はボロボロでした。しかし、これらはキャッシュが出ない会計上の「膿」であり、直近の決算ではこの在庫整理がほぼ一巡しています。
さらに、ファイザーはただ縮小しているわけではありません。大リストラによって年間数十億ドル規模の固定費をガッツリ削りつつ、次の成長の柱として**「がん治療(オンコロジー)領域」**に全精力を注いでいます。
先述のシーゲン買収によって、がん細胞だけを狙い撃ちする最先端技術「ADC(抗体薬物複合体)」を手に入れたファイザーは、2030年までにがん領域で莫大な売上を上乗せする計画を立てています。
今はまさに、**「コロナのボーナスタイムが終わり、次のがん新薬が花開くまでの過渡期(一番の暗闇)」**なのです。
まとめ:下値の目処は知れている。インカムを貰いながら復活を待つ
現在のファイザーの状況をまとめます。
株価: 10年前の爆安水準(売られすぎ)
インカム: 利回り7%超え、減配リスクは低め
カタリスト(起爆剤): 大リストラによる利益率改善 + がん新薬の進展
ハイテク株や半導体株のように「ここから2倍、3倍に急騰する」ような華やかさはありません。しかし、株価の底がほぼ見えており、年間7%以上の配当という「お小遣い」を確実にチャリンチャリンと受け取りながら、数年後の株価復活をじっくり待つ。
これほど**「ローリスク・ミドルリターン」**な逆張り環境が整っている銘柄も珍しいのではないでしょうか。
ポートフォリオの土台として、毎月のキャッシュフローを強化したい高配当株マニアにとっては、今が絶好の仕込み場(バーゲンセール)かもしれません。
※投資は自己責任でお願いします!
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