〜エア・ウォーター子会社のニュースから学ぶ〜
こんにちは、逆張り投資家のしめじです。

ジブリパークに先日行きました。
ジブリ飯が見れるコーナーが最高に楽しかったですね~
さて最近ニュースで、「エア・ウォーターの子会社が不適切会計を行っていた」という報道がありましたね。
こういうニュースが出ると、株価は一気にドーンと下がります。
そしてその下落チャートを見て、こう思う人もいるでしょう。
> 「おっ、逆張りチャンスじゃん!」
──でも、ちょっと待ってください。
“事故は買い”という逆張りの鉄則も、「不適切会計」だけは例外なんです。
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■ 「事故は買い」──逆張り投資家の基本哲学
私しめじは、基本的に「みんなが恐れて売るときに買う」タイプの投資家です。
たとえば以下のようなケースなら、むしろチャンスです。
工場火災で一時的に生産停止
リコールで短期的に赤字転落
経営者の不祥事で評判ダウン
こういう「実害が一時的な事故」は、時間が経てば修復できます。
つまり、**株価が過剰に下げたときこそ“お買い得”**なんです。
まるで、車で言えば「バンパーがへこんだ中古車」みたいなもの。
走行性能には影響がなく、板金すれば元通り。
そんな状態の企業を安く拾うのが、逆張りの醍醐味です。
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■ でも“不適切会計”は違う。それは「エンジンが壊れている車」
売上の水増し、架空取引、利益の先取り──
これらは表面的な事故ではなく、企業の内部システムそのものが壊れているサインです。
会計不正が明るみに出た企業というのは、
言ってみれば「メーターを改ざんしていた車」。
どれだけ外装を磨いても、エンジンの中が焼けていたら走れません。
だから、いくら株価が下がって“割安”に見えても、
それは割安ではなく、**「信頼が消えた状態」**なんです。
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■ 「信頼の再建」にはお金も時間もかかる
不適切会計問題が発覚すると、会社はまず調査委員会を立ち上げ、
過去数年分の決算をやり直さなければなりません。
その間、
上場廃止リスク
銀行からの融資制限
取引先からの信用低下
など、悪材料が次々と襲いかかります。
たとえ再発防止策を出しても、投資家の信頼はすぐには戻らない。
数字を作り直すことはできても、信頼を作り直すことは難しい。
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■ 株価チャートの「V字回復」に見える罠
実際、過去の不適切会計銘柄を見ても、初期の反発で「底打ち」に見えるケースがあります。
しかし、それは短期筋の“値ごろ感買い”による一時的な上昇にすぎません。
本業の収益力や経営基盤が戻るまで、長期では低迷します。
どれも回復に何年もかかりました。
つまり、不適切会計銘柄の「押し目買い」は、
“砂の上に家を建てるようなもの”。
見た目は安くても、土台が崩れたら全部沈みます。
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■ しめじの結論:「事故は買い。でも不正は買いではない。」
私は普段から「暴落こそチャンス」と言い続けています。
でも、その中には**“買ってはいけない暴落”**も確実に存在します。
暴落の原因 買い or 買いではない 理由
工場火災・リコール ✅ 買い 一時的な損失で、修復可能
経営者の不祥事 △ 条件付きで買い 代替可能なら回復見込みあり
景気後退・為替変動 ✅ 買い サイクル要因で再浮上可能
不適切会計(売上水増し等) ❌ 買いではない 信頼崩壊。再建に長期
逆張りの真髄は「人と違う動きをする」ことですが、
常識を捨てろとは言っていません。
むしろ、“逆張りにもルール”があります。
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■ 最後に:投資は「信用」を買うゲーム
株というのは、結局「その企業の未来を信じる行為」です。
信頼がゼロの企業に投資するのは、見えない橋を渡るようなもの。
橋が落ちるかもしれないと思いながら渡る人はいませんよね。
だから、
「事故は買い」──でも
「不正は買いではない」。
これが、逆張り投資家しめじの唯一の例外ルールです。